5. 校長通信  白南風(しろはえ) 第5回

 

白南風(しろはえ)とは、「梅雨明けのころに吹く、雨雲を一掃するようなさわやかな風」という意味がある言葉です。住吉高校を吹き渡る清々しい風と、生徒の皆さんのさわやかさ、たくましさをイメージしました。第5回は、マネジメントする です。

住吉高校の皆さん、いよいよ2学期です。良い夏休みを過ごせましたか?受験勉強ばかりでしたとか、部活ばかりでしたとか、ただゴロゴロしていましたとか、わざわざ言葉にする程の事は無かったよ、という人もいると思います。

でも、きっと何か、たとえ言葉にならなくても、皆さんの心に残っている体験があったのではないでしょうか。

さて、体験といえば、皆さんは今まで、どれくらい失敗を体験しましたか?大きなことからちょっとしたことまで、数えきれない失敗をしているのが、普通かなと思います。私も先日、ちょっとこれは…というような恥ずかしい失敗をやらかしてしまい、大反省をしました。何をしたかは聞かないでください…(シクシク)

ところで、失敗には、いくつかタイプがあると思っています。
まず、「不運な失敗」これはもう、ついてなかったなぁと、気持ちを切り替えて、残念な気持ちをあまり引きずらずに、また次頑張ろうと思うことが大事です。

次に、「準備不足による失敗」これは普通の失敗で、挽回するためには、原因(計画そのものか、技術的な問題か)をきちんと分析して、適切な改善(計画を見直したり、学習や練習をしたり)をするべきです。たとえ、次にまた失敗したとしても、いじけずに、改善その2(時には、その3,4…)に取り組む前向きさが大事です。

そして、「無責任の失敗」これは、雑にやった時の失敗です。物事に取り組むときには、他人事ではなく我が事として丁寧に行う、という意識を持つことで防げる場合が多いです。

最後に、「やらなかった失敗」これは、初めから挑戦しなかったために、事態を相対的に悪化させた失敗です。初めから何もしないと、失敗せずに済むように思えますが、成長することもできなくなる上に、状況の悪化を他人のせいにしたくなるなど、失敗の中では、質の悪いタイプです。

私たちは失敗をし、その失敗から学ぶことができる生き物です。取り返しのつかない失敗など、そうそうあるものではありません。失敗したら、(勿論、誰かに迷惑をかけてしまったら、きちんと謝って)やり直せばよいのです。

失敗は怖いものです。過剰に恐れて、逃げてばかりいては、失敗の恐怖は消えません。だから、努力し挑戦するのです。失敗そのものをマネジメントして、「試行錯誤」をする力も、住吉高校が研究している、「プログラミング的思考」力の一つです。

と、いうわけで、皆さんも、何か失敗した時には、「プログラミング的思考」力を伸ばすチャンスだと思ってみてくださいね。

もう一つ、長い休み明けに、思ったことがあります。自由時間についてです。夏休みの期間中、多くの人が、普通に授業がある時とは違うタイムテーブルで過ごしたと思います。まとまった期間、いつもとは違う時間の使い方ができるということは、なかなか良いことです。

私たちは普段、決まったタイムテーブルで活動することが多いと思います。例えば、私の平日は、4時半に起床して、ペットの世話(優先順位)やちょっとした家事をして、食事や身支度をし、6時20分頃家を出て、いつもの駅からいつもの電車を乗り継いで、学校には7時35分頃に到着です。それから、諸々仕事をして、退勤時間は様々ですが、とりあえず、行きとは逆ルートの途中で買い物等して帰宅し、ペットの世話(もちろん最優先)と、その他諸々をこなし…できれば12時前には眠りたい!って、感じです。

基本これが、私の決まったタイムテーブルで、夏休み期間中もほとんど変化なしです。このように、決まったタイムテーブルと聞くと、不自由なイメージを持ちそうですが、皆さんは、どう思いますか?実際のところ、私たちの日常は不自由なのでしょうか。

皆さんの中には、課業期間中の毎日は、スケジュールが決められていて、不自由だと感じている人もいることでしょう。でも、自分で決めて過ごせる時間もあるはずです。紛争地帯などで、一日の大半を生き延びるための行動に費やさなければならない人たちのことを想うと、その自由度は、かなりなものといえるでしょう。しかも、決まったスケジュールの中でも、学習、行事、部活動や友達、先生との様々なやり取り等、学校ならではの経験によって、自分の可能性を拡げることができたりするのですから、かなりお得(物事は、プラス思考で捉えた方が良いもの)です。

自由時間に気付けるかどうかは、自分次第なのだと思います。「忙中閑あり」という言葉があるように、忙しさや不自由さの中にも、自由時間は隠れています。実はただ、上手く見つけられなかったり、納得できるような過ごし方ができなかったりしているだけかもしれません。だとしたら、ちょっと、もったいない気がします。

「ある」と思って探す。探し物をするときのコツの一つです。無いと思い込んでいると、見つけられないものも、日頃から「ある」と思って、気にしていれば、意外と見つけられたり、創り出せたりするものです。

時間の使い方や、自由時間の見つけ方は、工夫次第です。初めから諦めてしまわずに、見つけ出したり、創り出したりする工夫をしてください。特に、受験勉強を頑張っている時や、大きな企画の前に練習を頑張っている時など、時間に追われていると感じる時こそ、視点を変えて、時間の使い方をマネジメントしてください。そして、隠れている自由時間(それは小さな幸せとも言えます)を見つけてあげてください。

 

          令和元年8月27日 校長 大貫 晶子